答え合わせ



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「どうしたの…?」


急に声をかけられた。声からして、同い年くらいの男の子らしい。


怪しい人ではないと分かったものの、こんな顔、たとえ見ず知らず子には見せたくないので俯いたまま、答えた。


「…どうしたらいいの…?」


しばらくして、男の子は、そっとあたしの手を取って言った。


「…泣いてちゃ分からないよ? 顔を上げて、話してごらん…? 僕でよければ話聞くよ?」


「…あり…が…とう」


気づけば、涙声になっていた。


さすがにこれ以上、顔を上げないでいるのは難しいと思ったあたしは、ゆっくり顔を上げた。


目の前には、人懐こい笑顔で笑う男の子がいた。











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