正しい紳士の愛し方
「今日はどうしたの?いつも駅前のロータリーに待ち合わせなのに……」
大和さんが運転席に戻ると、樹はすぐに疑問を投げかけた。
「仕事が早く片付いたからね。たまには違った出迎えも悪くないかと思ってさ」
「うん、ビックリした」
「それは良かった。サプライズ成功ってわけだ」
大和さんは柔らかく微笑んで樹の頭をそっと撫でる。
彼女のヘアスタイルを乱さないように。
大和さんの本気笑顔は世の女性を一瞬のうちに虜にする。
年齢制限なし。
もしかすると、男性まで虜にしてしまうかもしれない。