正しい紳士の愛し方
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コンパの相手はスタイリストや美容師がほとんど。
それだけでもランクはかなり上らしい。
なかでも、女性陣注目の的となったのが読者モデルのシュウだった。
最近、人気が右肩上がりのモデル。
「ねぇ、シュウ。連絡先交換しよう?」
「いいよ」
「あっ、ズルイ……。私も交換して欲しい」
「もちろん」
イケメンで人当たりが良いシュウは、始めから女性陣に囲われっぱなし。
それを目の当たりにしている男性陣だが、彼のモテ具合は別格だと言わんばかりに各々それなりに楽しんでいた。
ホント、顔はいいよね……
でも、チャラそう……
樹はシーザーサラダをパクっと口に運んで、シュウが作り出している一団体をボーッと見た。
彼女の視線にシュウが気付いて目と目がパチッと合う。
シュウは愛想の良い顔でニコッと笑う。
「あっ……」
樹は慌てて視線を逸らした。
グラスに残ったカシスオレンジを一気飲みする。