エリート上司に翻弄されてます!
ワンコ系上司の躾け方



私の働いている職場には少し、いや凄く変わった上司がいる。

その人の特徴を敢えて3つ挙げるとすれば、


「俺の顔って本当見飽きないよなぁ。見る角度でまた新しい魅力が生まれるだろ?」


まず1つ、「超が付く程のナルシスト」。


「あ、じゃあまた後でね。こんなに可愛い子達とお昼ご飯が食べれるなんて幸せだな」


2つ、「会社にハーレムが出来るぐらいモテる」

そして3つ、


「綾瀬ー、昼飯行かないのー?」

「っ……」


何故か私に凄い懐いている。


「先輩!重たい!いつもいつも背中に乗っからないでください!」

「丁度いいところに綾瀬の背中があるんだよ。それにこんなに乗っかりたいと思う背中はある意味綾瀬の魅力だと思う。魅力で出来ているこの俺が言うんだから間違ってはないと思うよ」

なんてデタラメな言葉の数々なんだろうか。
私は力いっぱい背中で彼の体を押し返すと後ろを振り返った。

するとそこには顔を緩めさせて笑っているやけに顔が整っている男がいた。


「仕事の邪魔になるのにもうやめてください」

「仕事って言われてももうお昼休みだけどね。綾瀬は働き過ぎなんだよ。休憩しようよ」

「……」


そう言って爽やかに微笑んだその人に私はぐっと感情が表に出そうになるのを押さえ込んだ。
この人は本当に顔だけは格好いいんだよな。



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