エリート上司に翻弄されてます!
そう言って離れると彼は私の頭をいつも通り撫でる。
「怒ってごめんね、おやすみ」
心地よい声が耳元で響く。
と思ったら彼は私から離れてリビングの方へと戻って行ってしまった。
1人置いて行かれた私は何が起こったのかまだ状況についていけずにいた。
キスされた唇に手をやると一気に熱が顔に集中する。
乾先輩が私のことを好き?だからこの家に置いてもらえていたの?
じゃあ、全部私をここに泊めた日からずっと彼の思惑通りでいたの?
困っていた後輩を助けるためじゃなくて、私のことが好きだから……
「う、嘘ぉ……」
信じられない事実に足の力が抜けた。