エリート上司に翻弄されてます!
そう言うと彼はぶるぶると頭を横に振る。
そんな彼に微笑むと、
「何か夜食作りましょうか?何がいいですか?」
「……いや、こんな時間に食べたら栄養面に偏りが」
「そうですね、じゃあやめときましょうか」
「……」
「……」
「……本当に俺の中身しか見てないの?」
「はい」
「じゃあ作って」
「何がいいですか?」
「焼きそば」
この人、そばが冷蔵庫に入ってるの知ってたんだ。
私がそのことに笑うと恥ずかしいのか、彼はワシャワシャと髪の毛を掻く。
風邪の時もそうだったけど、乾先輩が恥ずかしがってる姿を見るのはちょっと楽しい。
もっと、照れさせてみたいって気にもなる。
私が作った焼きそばを食べながらパソコンを見つめる彼を見て、この仕事がどれだけ大切なのかを感じる。
「あー、初めて夜食取った」
「お腹空いてたら戦は出来ませんよ」
「お腹膨れたまま寝るほうが俺には怖いよ」
「そのナルシストは病気かな?」
取り敢えず私は乾先輩の仕事を支えることを頑張ろう。