エリート上司に翻弄されてます!
私のミスがこんなことになるなんて……
「ごめんなさい!」
深く頭を下げて謝罪をした。
「私のミスで皆さんの足を引っ張ってしまい……直接アースデイさんに謝ってきます!」
皆の顔が見れない。今が1番大事な時って知ってたのに、最近仕事に身が入ってなかったんだ。
乾先輩が毎日夜遅くまで仕事をしていることも、誰よりも知ってるのに。
彼が今回の会議にどれだけ力を入れていたか。
と、
「やめろ」
そう静かだった部屋に響いた声は日高さんのものだった。
「終わったことはどうにもならない。今はここをどう乗り切るか考えなよ」
「ひだ、かさん」
「取り敢えず今日その打ち合わせが出来れば今後の予定がずれることは無いんですよね。じゃあ無理くりそこにお願いするしかない」
「アースデイに今日頼むか、それとも他の会社に他の日程で頼むか」
今日しない限り商品の開発にも遅れが出るな、と水川先輩が難しい顔をして呟く。
しかしアースデイはうちの会社よりも大手であり、こちらのミスが原因で迷惑をかけるとなると今後の関係も危うくなる。
何処かで気が緩んでいたのかもしれない。私は関係無いと。
確かにこのプロジェクトには関わっていたけど会議に出ることも無いし、サポートする仕事の方が多いから。