エリート上司に翻弄されてます!




そんなことを思っていると向こうから尋ねてくれた。


「は、はい……」

「ふーん、良かったじゃん」

「昨日も仕事手伝ってもらったみたいで」

「……」

「本当になんてお礼を言ったら」

「別にそんなんいらないし、寿司奢ってもらえたら」

「……」


これはかなりお金が吹っ飛びそうだ。
この人絶対冗談とか言わなさそうだし、本気なんだろうなぁ。

ある意味手加減知らずすぎて怖い。


「あ、あの……もしかして昨日のこと以外でも怒ってらっしゃるのでしょうか」

「……」


おずおずとそう聞くと彼は「別に何もないよ」と眉間に皺を寄せた。
絶対何かあった顔だ。私また無意識に彼を怒らせるようなことをしたんだな。

何のことなのかは分からないけど。

私が日高さんの対応に困っていると背中にドサッと重さが乗る。
そして私の頭を台にするようにして何かが乗せられた。


「ほら、日高も俺の土産をありがたく貰えよ」

「……」




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