エリート上司に翻弄されてます!
「何で言っちゃうんですか!馬鹿!」
「……」
あの後慌てて乾先輩を資料室に連れ込んだ。
説教を始めた私に彼は拗ねたように唇を尖らせる。
「私言いましたよね?付き合ってることは内緒にしてって」
「……だって」
「だって何!?」
「……」
彼がこちらをチラ見したので首を傾げる。
「だって言わないと深桜ちゃんを狙う男いなくならないだろ」
「えっ」
想像してもなかった回答を言われ、私は素っ頓狂な声を挙げた。
「そ、そんな人いません!」
「鈍感娘め!俺はな、ずっと深桜ちゃんに近付こうとする男を見つけては威嚇して散らしてきてんの!こうしないとそういう奴らもいなくならないだろうが!」
「なっ、そんなことしてたんですか!?」