[短編]草食系男子の恋愛日記
「手伝おうとして立ち上がった瞬間、その子は自分の机にぶつかって受験票を落とし・・・たっププっ・・・!」
颯は話しながら笑いをこらえ始めた。
思い出した・・・・・・。
受験票をおとしたことに私は気付いてなくて。
机にぶつかったことが恥ずかしくて、私はイスに座りなおしたんだ。
しばらくしたら、隣の席に座っていた男の子が受験票を手渡してくれた。
それが…、颯なんだ。
「そうだよ。俺は、咲の受験票を拾ったときに名前を見たんだ。それで、この高校に受かった時にクラス分けを見て驚いた」
“一目ぼれした、あの子がいたから”
そういって颯は笑った。