[短編]草食系男子の恋愛日記
日記1
翌日の掃除時間。
私は前の授業が終わってすぐ、1人で図書室に向かった。
まだ、だれも来ていないはずの時間。
でも、私はありえないものを見てしまった。
「誰、あれ…??」
昨日、私がノートを戻したはずの場所に、男子が立ってたのだ。
私に背を向けているから、だれかわからない。
しばらくすると、廊下からどんどん近づいてくる足音が聞こえた。
他の掃除当番の子だと思う。
その音が、彼にも聞こえたのだと思う。
急いで読んでいたものを棚に戻し、こちらに向かって歩いてきた。
「っ、ヤバい!!」
小声でつぶやき、私は今図書室に来たかのように中に入った。