[短編]草食系男子の恋愛日記
「…ここだよ。三浦咲サン♪」
もう一度、声が聞こえた。
でも次は、誰かわかった。
「っ神野君!!」
神野君が、図書室のドアに寄りかかって、腕を組んで立っていた。
なんだか、今までのイメージと全然違う。
意地悪そうに微笑んでいる。
それに、いつもしているダサいメガネがない!
よく見たら綺麗な目…。
カッコいいかも。
なんて神野君の顔をぼーっと見ていると、神野君が私の目の前まで来て、私の顔を覗き込んだ。
「三浦さん、コレの返事ちょーだいよ」
私の手から今にも落下しそうな日記を指差した。