LOVE LIFE~甘ずっぱい青春~
てゆーか!
「あたし20分も大地の声に気づかなかったの!?」
「うん。だからそう言ってるじゃない」
「まずい!大地にお礼言わなきゃ!」
あたしは大地を追って走り出した。
「本当鈍感だよね、莉愛」
あかりの呟きはあたしの耳には届かなかった。
走って教室に戻ったはいいが……大地の姿がない。
他の場所を探そうと教室を出た時、トイレから出てくる大地を見つけた。
「大地!」
あたしは動き出すよりも先に叫んだ。
すると、大地は一瞬驚いた顔をしたが、すぐにいつもの表情に戻り
「なんだよ、騒がしいな」
と言ってきた。
いつもだったら『騒がしいって何よ!』と言い返す所だけど、今はそんなのどうでもいい!
言わなきゃ…!
「あ、うん…あのね、えっと…」