LOVE LIFE~甘ずっぱい青春~
すると斜め前の大地のノートが少し動いた気がした。
気になって大地の方に目をやると、こっちを見ていた大地と目が合い大地の口が開いた。
『ここ見ろ』
言われた通りに大地が指さしているところを見ると、“x=12”と書いてある。
あたしは急いでその答えを口に出した。
「x=12です!」
が、言ってしまって後悔した。
大地の事だ。
嘘かもしれない。
それで間違えたあたしを見て笑うんだ!
そう思った途端、あたしは一気にテンションが下がってしまった。
だけど、聞こえてきた先生の声はあたしの考えとは全く異なるものだった。
「おー。正解だ、小林。よくやった!」
え?合ってんの?
大地に教えてもらった解答が?
…信じらんない!!
やっぱり最近の大地は何かが変だ。
そして無事数学の時間も終わり、やっとの思いでお昼の時間になった。