そこには、君が
よんの
いち
「今日徹平さんたち、何時に来るんだろう」
「帰りの時間に合わせて来てくれるらしいよ?」
昼休み。
ソワソワしながら昼食を取る。
明日、徹平たちの働いているBARが、
卒業シーズンに合わせたこの時期に
貸切パーティを開催するらしく、
光栄にもお呼ばれした私と凛。
どんな服を着ていくかと尋ねたところ、
一緒に買いに行こうと放課後学校まで
迎えに来てくれることになったのだ。
「結局彼女だったの?」
「だったら何みたいに言われた」
「何それ、どういう意味…」
食事を口に運びながら、
頭の中は大和のことを考えていた。
正確には、あの女の人のこと。
「あの永森くんが、家に招く女の子だよ?」
「その観点は、私も同感」
だけど。
それはそれだけのことで。
そこから先の色んなことは、
正直考えたくなかった。
潔く彼女だと認めることが、
最も私たちの関係を決めるのに
相応しい解釈なんだろうけど。
なぜかそれが出来ない。
したくなかった。