そこには、君が
映画もきっと終盤に差し掛かる頃。
そういえば時間大丈夫なのかと、
時計に目をやると。
時間は19時前。
もうすぐ帰る時間か。
そしてふと。
私の好きな時間だと、頭によぎった。
もう徹平といるから、あの大好きな音を
聞くことがなくなって、
少し寂しい。
付き合ってからあの公園に行くとか、
そんな話も聞いたことないし。
聞きたいから行ってきてなんて、
そんなこと言えないし。
なんて、映画の終盤を目に映しながら、
頭の中では1人で自分にツッコんで、
心の中で笑っていた。
もう聞くことはないのかな。
そんなことを考えていた時。
ーーーーーーートーン、トーン。
音が聞こえてきた。
そんな訳、ない。