そこには、君が
「やっ、あ…待って、」
「待てません」
大和は私に触れながら歩みを進め、
気付けば布団の前まで来ていた。
いつの間にか足腰が砕かれ、
静かに寝かされると、
その上に覆い被さってきた大和は、
いつになく綺麗だった。
「さっきどこが好きかって聞いただろ」
「ん…」
大和が顔にかかる髪を避け、
全部が顕になっている私に。
「笑った時も泣いた時も怒った時も全部だ」
「全部?」
「例え皺まみれになっても、手足が無くなっても、絶対離さねえ」
大きな愛の言葉を、
私に降らせた。
全部全部が私を貫いて、
私の中で華になる。
「明香だけを、愛し抜く覚悟はもうとっくに出来てんだ」
「大和、」
私にだって、ある。
この先何があったって、
大和の全部を愛し抜く覚悟は
とっくにある。
「大好き」
想いが自然と言葉になる。
見つめている距離が段々と近くなり、
深く甘いキスをする。
同時に触れられる胸の膨らみは、
今でもはち切れてしまうんじゃないかって、
そんな錯覚を起こす。
「んぁ…っ、大和、」
「もっと、声聞かせろ」
言われなくても、出てしまう私の恥ずかしい声。
自分の意図していない声に、驚きを隠せない。
声にならない声が響く。
「痛っ…あっ、ん、」
キスをしていた唇が、
膨らみの先端を優しく包む。
少し噛む瞬間に、
愛しい痛みが走った。
「怖いか?」
次第に、胸に触れていた大和の手は、
腹部を撫でゆっくりと下に降りていく。
腿を撫でる指先に痺れさせられる。
「怖くなんてないよ」
大和じゃなかったら、きっと怖いんだ。
ここから先は、誰も許せなかった、私の秘部。
だけど、大和だから、何も怖くなんてない。
「痛かったら言って」
そう言いながら、大和の指が、
私の中にゆっくりと入ってくる。