先生、あのね…


先生の部屋に入ると、狭い和室だった。



「先生、あの……ごめんなさい……」



先生は何も言わずスタスタと窓際まで行き、窓を開ける。


ひんやりと冷たい風が頬を伝う。


それが余計に緊張感を増した。


「こっち来てみ、ほらここ」


先生は肘をついて夜空を見上げていた。


私も先生の隣に立ち、窓辺に手を置く。

< 14 / 220 >

この作品をシェア

pagetop