先生、あのね…


「誰に用事があるの?」


「あ…っ」

高山先生ですとは恥ずかくて言えるはずないし、目的は桐﨑先生なの…。


「なにも…ないです…」


「ふーん」

職員室のドアは完全に締まり、桐﨑先生も行ってしまった。


「もう行こう…」


私と亜煌ちゃんは再び美術室へ向かって歩いた。



「ねー、誰先生見てたの?」


ビクッ…!! ――――桐﨑先生…?!
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