先生、あのね…

何度かお願いをして高山先生の元へ向かった。

でも心臓が高鳴って仕方ない。


「た、高山先生…」



「ん?」


「あの…ちょっと表で…」


そう言うと高山先生は不思議そうに立ち上がって職員室から出てくれた。


よし、渡そう…。


赤い袋を高山先生に渡そうとした時だった。



左通路の廊下から桐﨑先生がこっちに向かって来た。
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