深夜1時のラブレター
* * *
「ただーいま……って、寝てるし」
私が家に帰ったのは既に空が明るくなった頃で、ほまれは私のベッドで気持ちよさそうに眠っていた。
彼が家に来て、もう1週間。
仕事の勤務時間が不規則な私は、こうやって先に寝てしまっている彼の寝顔を見ることも少なくない。
あどけなさの残るその寝顔を見て、思わず笑みが零れた。
軽く開いている口が、可愛い。
「なぁんで、あの人が好きなんだろう?」
気持ちが緩んじゃったせいだろうか。
思わずそう呟いた瞬間、涙がポロリと頬を伝った。
――――と。
「あい……?どうしたの?泣いてるの?」
いつの間にか目覚めていたらしいほまれが、不思議そうな顔をして、私を見つめている。
慌てて顔を背けた私に、彼は、おいで!と無邪気に言い、私をベッドの中に引きずり込んだ。
布団の中で、ぎゅうと抱きしめられて、温かい。
ほまれは幼い子供にするような手つきで、私の頭を撫でた。
「何かよく分かんないけど、あいは良い子だよ」
「どこが?こんな年下の男の子を家に囲ってるのに?」
可愛げないなぁー、私。
純粋なほまれを見てると、猶更そう思う。