深夜1時のラブレター


「あいー、お腹空かない?」

「うーん、言われてみれば、そうかな?ほまれは?」

「もう、ぺこぺこ」

「じゃぁ、あそこで何か食べる?」

「賛成」



ここの公園はとても大きくて、ボートの他にもビニールシートを広げてお弁当を食べれるような場所がある。

ワゴン車で軽食を売っているお店もいくつかあり、その中の1つに向かうことにした。ほまれの大好きなホットドッグ屋だ。



「どれにしようかな?あいは、決まった?」

「うーん、まだ。トッピングの種類がたくさんあって迷うね、ダブルチーズか、角切りベーコンも捨てがたい……」

「じゃぁ、両方買ってシェアしようよ!」

「あ、いいね、それ」



私たちのそんな会話を聞いていたのか、店員さんが、半分に切っておきましょうか?と提案してくれた。

それにニッコリ笑って、お願いしますと、答えたその時。

あれ?どうしたの?少し離れたところで、ほまれのそんな声が聞こえた。

見ると、6歳くらいの女の子の前で屈んでいる。



「ほまれ?どうしたの?」

「うん、迷子だって」

「え?」





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