深夜1時のラブレター



コンビニでも行った?

いや、でもさっき私が寄った時は居なかったし、1本道だからどこかですれ違っているはず。

はず、なんだよなぁ……と、リビングの中で熊のようにウロウロ歩いて、テーブルに上にさっき置いたコンビニの袋を開ける。

ほまれが起きていたら一緒に食べようと思っていたイチゴのショートケーキを冷蔵庫の中に入れて、それから、あ!っと思い立って鞄の中からスマホを取り出した。

だけども、溜息。

不安と心配が、どっと押し寄せてくる。

ほまれだって子供じゃないし、友達と遊びに行ってるだけかもしれないけど、書き置きもなくどこかに行っちゃうのは初めてだ。



「考えてみれば、ほまれのこと何にも知らないや」



それこそ、友達がいるのか?とか。

実家はどこで、何をしている人なのかも。

18歳という年齢は知っていても、それがまだ高校生なのか、大学生なのか、そもそも学生ではないのかも知らない。

それに……、携帯番号さえも知らなかったのだ。




もしかしたら、1ケ月という約束を待たずに出て行っちゃった?

そんな考えが頭をよぎった時だった。



「あれ?あい、帰っていたの?」

「ほまれ!」





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