深夜1時のラブレター



「ありがとう、ほまれ」

「俺、けっこう頼りになるでしょ?」

「……どうかな?」

「えー!そこは、うんって言うところじゃない?酷いよ、あい」

「嘘だよ、すっごく頼りになる。本当にありがとうね」



素直な気持ちを、そのまま伝えると。

ほまれは、俺の方こそ、と小さく呟いた。



「ん?何?」

「俺の方こそ!」

「だから、何が……?」

「心配してくれてありがとう、すっごく嬉しかった!」



うわぁ、ほまれが真っ赤になった。

決して明るいとは言えないこの場所でも赤面しているのが、はっきりと分かるくらい照れた彼は、怪我のしていない方の手でズボンのポケットの中を探る。

それから、ラッキー、小銭が入ってた!と呟き、自動販売機の中に入れた。



「あい、ココア好きだよね」

「うん」

「じゃぁ、奢ってあげる」

「ありがとう、半分こしよっか」

「うん!」




< 72 / 109 >

この作品をシェア

pagetop