深夜1時のラブレター
* * *
「ただいま」
「お帰り?」
玄関のドアを開けて先に中に入った瞬間。
いつもの口癖を出した私に、ほまれが笑いながら答えてくれた。
あのあと――。
様子がおかしかったほまれは、ずっと黙り込んだままだったけど、家に付いた頃にはいつもの調子に戻っていた。
いや、
「あい~」
「ちょっと、まだ靴履いたままなんだから、抱き付いてこないでよ」
「早く脱いで!ついでに服も!」
「はぁ?もうー」
いつもに増して、甘えモード。
急かされるままに靴を脱がされ、着た服も強引に剥がされ、気が付くと半裸の状態で寝室のベッドに身を投げられる。
スプリングでぽふっと浮き上がった体は、覆いかぶさってきたほまれの腕によって押さえつけられた。
「ほまれ?」
「……ちゅうしていい?」
「それ、この状況で聞く?普通」
それもそうだね!
そう笑うほまれは、じゃれるようなキスを降らす。
そんな無邪気な彼の行為に応えながら、私は不安を抱いた。