深夜1時のラブレター
ほまれのことが、すき―――。
もう言ってしまいたかったのに。
にっこりと笑った彼は、私の言葉をキスで塞いだ。
「ほまれ……」
突如として始まった深い甘い激しいキスは、ほまれの感情が織り込まれていて、私はその真意を必死で探す。
けれども、少しも見えない。
「好きだよ、あい」
ねぇ、ほまれ。
あなたは、どこの誰なの?
どうして何も言わないの、聞かせてくれないの?
溢れてしまいそうなくらいに抱えているものが、あるんでしょ?
その何か1つでもいいから、私に見せてよ。
「あの人さ」
ふっ、と乱れた短い息を吐き、額の汗をぬぐったほまれは、ベッドの上で仰向きに寝転んだ。
私もその隣で、同じようにして天井を見つめる。
「あの人って?」
「あいの上司さん」
「りゅうじさん……が、どうかした?」
「うん、あの人、あいのことがすごく大事なんだなぁーて」