この恋名前をつけて
「なにこれ。くだらない」

別に好きな相手にかけわけじゃないんだから。
と言い聞かせ押した。

プルルルル プルルルル プルルルル

3コール目がなり切ろうとした瞬間

「はい」

「ぁ、あの」

言葉が詰まって上手く話せない。

「奈緒子?」

この時聞いた声は、高校時代とは違ってまた低く男の声だった。

「そう。久しぶりだね。。」

「そうだな。。」

やっぱり、無理だ。あの頃みたいに喋れないよ。

「き、きょう、くるの?」

そう聞いてる私はなぜか泣いていた。

「なんで、泣いてるの」

「ぇ‥なんで」

私の視線の先にはあの時よりひと回りもふた回りも大きくなった孝之だった

「なんで泣いてんだよ。あっ、俺の声聞いて懐かしくて??」

「そうだよ。ばか」

「ほーんと久しぶりだよな」

「なんで。なんで。連絡くれなかったのよ」

「ごめん」

「もういいよ。中入ろ」

私は謝らない孝之にイライラしたわけじゃない
謝罪なんていらない
ただ、理由を聞きたかった




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