白鷺の剣~ハクロノツルギ~
なんですって!?
思いもかけない神様の暴言に私が眼を見張ると、ミカヅチ様は悪びれる様子もなく口を開いた。
「俺の剣に眼もくれず、白鷺の脇差に夢中とは……無礼な女だ」
黒曜石のような、硬度の高い石のような瞳が、射抜くように私を見つめている。
私は慌てて一歩下がった。
「見たかったんですけどその、」
……危ない、神剣に興味がないとは言えないし……。
「なんだ」
「えっと、は、は、は、白鷺の日本刀があまりにも美しくて」
「やっぱり無礼な女だ」
「すみません……」
……そういやミカヅチ様は、私が白鷺の日本刀に夢中だって、どうして分かったんだろう。
私が白鷺と呼んだから?
「あの、ミカヅチ」
「テメェ、敬う気はねーのか」
いや、それよりも。
「あなたは何の神様ですか?」
ミカヅチ様は僅かに眉を上げたけど、凍りついた様に私を凝視した。
「ほら、トイレの神様とか、神様ってなんか色々別れて」
「殺すぞ」
ギラリと私を睨むと、ミカヅチ様は苛立たしげに口を開いた。
「俺は雷神にして剣神でもあるが……いわゆる武神だ」
思いもかけない神様の暴言に私が眼を見張ると、ミカヅチ様は悪びれる様子もなく口を開いた。
「俺の剣に眼もくれず、白鷺の脇差に夢中とは……無礼な女だ」
黒曜石のような、硬度の高い石のような瞳が、射抜くように私を見つめている。
私は慌てて一歩下がった。
「見たかったんですけどその、」
……危ない、神剣に興味がないとは言えないし……。
「なんだ」
「えっと、は、は、は、白鷺の日本刀があまりにも美しくて」
「やっぱり無礼な女だ」
「すみません……」
……そういやミカヅチ様は、私が白鷺の日本刀に夢中だって、どうして分かったんだろう。
私が白鷺と呼んだから?
「あの、ミカヅチ」
「テメェ、敬う気はねーのか」
いや、それよりも。
「あなたは何の神様ですか?」
ミカヅチ様は僅かに眉を上げたけど、凍りついた様に私を凝視した。
「ほら、トイレの神様とか、神様ってなんか色々別れて」
「殺すぞ」
ギラリと私を睨むと、ミカヅチ様は苛立たしげに口を開いた。
「俺は雷神にして剣神でもあるが……いわゆる武神だ」