白鷺の剣~ハクロノツルギ~
雅さんの声が弥一さん達の魂を一喝したかと思うと、白鷺一翔が青白い光を放った。
「雅さん!」
その光が大きな塊のように丸く膨らんだかと思うと徐々に人型になり、そこから雅さんが姿を現した。
その姿は今朝見た雅さんとそっくりなのに、どこか違って見える。
「あなたになど、白鷺は渡さない」
雅さんは、私を憎くてしょうがないといったように睨み付けた。
白鷺一翔は、そんな彼女の前で横一文字になってフワリと浮いている。
私は雅さんを見据えた。
「それはこっちの台詞よ。白鷺を苦しめるあなたを私は許さない!あなたに白鷺は渡さないわ!」
私の言葉に、雅さんがギリッと歯軋りした。
けれど直ぐにニヤリと笑い、私を一瞥すると彼女はゆっくりと口を開いた。
「……白鷺は私を拒めないわよ」
その言葉に怒りを覚えて、私は敢然と言い返した。
「弱味を握って白鷺を意のままにするなんて、卑怯よ!彼の良心を逆手にとるなんて酷いわ」
「酷いのはどっち?!知った風な口をきかないで!」
視線を私から白鷺に移した雅さんの表情は、憎しみと愛情が入り混じっていて、私はドキンと鼓動が跳ねた。
もしかして、雅さんは……。
私は雅さんに問い掛けた。
「あなたは……もしかして、藤堂宗光さんの娘さんじゃないの?剣術道場、愛刀一心流の藤堂宗光さんの」
雅さんがギクリとして私を見た。
「雅さん!」
その光が大きな塊のように丸く膨らんだかと思うと徐々に人型になり、そこから雅さんが姿を現した。
その姿は今朝見た雅さんとそっくりなのに、どこか違って見える。
「あなたになど、白鷺は渡さない」
雅さんは、私を憎くてしょうがないといったように睨み付けた。
白鷺一翔は、そんな彼女の前で横一文字になってフワリと浮いている。
私は雅さんを見据えた。
「それはこっちの台詞よ。白鷺を苦しめるあなたを私は許さない!あなたに白鷺は渡さないわ!」
私の言葉に、雅さんがギリッと歯軋りした。
けれど直ぐにニヤリと笑い、私を一瞥すると彼女はゆっくりと口を開いた。
「……白鷺は私を拒めないわよ」
その言葉に怒りを覚えて、私は敢然と言い返した。
「弱味を握って白鷺を意のままにするなんて、卑怯よ!彼の良心を逆手にとるなんて酷いわ」
「酷いのはどっち?!知った風な口をきかないで!」
視線を私から白鷺に移した雅さんの表情は、憎しみと愛情が入り混じっていて、私はドキンと鼓動が跳ねた。
もしかして、雅さんは……。
私は雅さんに問い掛けた。
「あなたは……もしかして、藤堂宗光さんの娘さんじゃないの?剣術道場、愛刀一心流の藤堂宗光さんの」
雅さんがギクリとして私を見た。