白鷺の剣~ハクロノツルギ~
「……」
それって……。
もうダメだ、死ぬ。
「白鷺ったら」
私が真っ赤になって俯くと、白鷺は屈み込んで私の唇にキスをした。
「っ……」
甘い甘い白鷺の口づけに、私は思わず眼を閉じた。
僅かに口内に触れた白鷺の舌先に、身体中が熱くなる。
「……白鷺」
「柚菜」
白鷺の少し節の目立つ指が、頬を撫でて首筋へと伝い、私はその心地よさにゾクッとして白鷺に抱きついた。
「可愛すぎるお前が悪い」
ああ、ダメだ。
彼がそう言って甘い眼差しを向けたから、私は観念して囁いた。
「白鷺が欲しい。全部」
「全部お前だけのものだ」
二度目のキスはもっと深くて凄く甘くて、私は白鷺に身を委ねた。
生きていこう、ここで。
動乱の幕末も、程なくしてやってくる明治維新も、これから訪れるであろう幸せや困難の中でも、私はしっかりと生きていける。
だって、白鷺の傍にいられるんだもの。
「白鷺、大好き」
私は再びそう言うと、白鷺を強く抱き締めて眼を閉じた。
真夏の暑い昼、賑やかな蝉の声が私と白鷺を包んでいた。
白鷺の剣~ハクロノツルギ~
完
それって……。
もうダメだ、死ぬ。
「白鷺ったら」
私が真っ赤になって俯くと、白鷺は屈み込んで私の唇にキスをした。
「っ……」
甘い甘い白鷺の口づけに、私は思わず眼を閉じた。
僅かに口内に触れた白鷺の舌先に、身体中が熱くなる。
「……白鷺」
「柚菜」
白鷺の少し節の目立つ指が、頬を撫でて首筋へと伝い、私はその心地よさにゾクッとして白鷺に抱きついた。
「可愛すぎるお前が悪い」
ああ、ダメだ。
彼がそう言って甘い眼差しを向けたから、私は観念して囁いた。
「白鷺が欲しい。全部」
「全部お前だけのものだ」
二度目のキスはもっと深くて凄く甘くて、私は白鷺に身を委ねた。
生きていこう、ここで。
動乱の幕末も、程なくしてやってくる明治維新も、これから訪れるであろう幸せや困難の中でも、私はしっかりと生きていける。
だって、白鷺の傍にいられるんだもの。
「白鷺、大好き」
私は再びそう言うと、白鷺を強く抱き締めて眼を閉じた。
真夏の暑い昼、賑やかな蝉の声が私と白鷺を包んでいた。
白鷺の剣~ハクロノツルギ~
完