白鷺の剣~ハクロノツルギ~
その時、サザッと土間に草履の音がした。
「白鷺。その女、眼が覚めたのか」
ビンゴだ、やっぱ白鷺なんだ。
私はホッと安堵しながら、入り口からこちらに歩を進める背の高い男性を見つめた。
ヅカヅカと足を投げ出すようにこちらに近づく男性は実にワイルドで、赤茶けた髪と彫りの深い顔立ちが良くマッチしていた。
「おい、女。お前、名前は?」
赤茶の髪が私に尋ねた。
「私は秋武柚菜といいます。あの、白鷺さん、私あなたに用があって」
私は勢い良く正座すると、白鷺に向き直った。
「おい、問い掛けてんのは俺だろーが」
悪いけど後にしてちょうだい!
白鷺は静かに口を開いた。
「私に何の用です?」
私は赤茶を思いきりスルーして続けた。
「白鷺さん、お願いです!私に剣を一刀作って下さい」
「ブッ!」
「…………」
何故か赤茶が吹き出し、白鷺は呆気に取られて私を見つめた。
「お願いします!」
「お断りします」
へ?!
断られるなんて思っていなかったから、私は眉を寄せた。
「どうして?!」
白鷺の代わりに、赤茶が笑いながら答える。
「白鷺。その女、眼が覚めたのか」
ビンゴだ、やっぱ白鷺なんだ。
私はホッと安堵しながら、入り口からこちらに歩を進める背の高い男性を見つめた。
ヅカヅカと足を投げ出すようにこちらに近づく男性は実にワイルドで、赤茶けた髪と彫りの深い顔立ちが良くマッチしていた。
「おい、女。お前、名前は?」
赤茶の髪が私に尋ねた。
「私は秋武柚菜といいます。あの、白鷺さん、私あなたに用があって」
私は勢い良く正座すると、白鷺に向き直った。
「おい、問い掛けてんのは俺だろーが」
悪いけど後にしてちょうだい!
白鷺は静かに口を開いた。
「私に何の用です?」
私は赤茶を思いきりスルーして続けた。
「白鷺さん、お願いです!私に剣を一刀作って下さい」
「ブッ!」
「…………」
何故か赤茶が吹き出し、白鷺は呆気に取られて私を見つめた。
「お願いします!」
「お断りします」
へ?!
断られるなんて思っていなかったから、私は眉を寄せた。
「どうして?!」
白鷺の代わりに、赤茶が笑いながら答える。