白鷺の剣~ハクロノツルギ~
「あなたは……いつどこで私の刀を見たんです?」
話さなければならない。
今がその時なのだ。
「……聞いてくださいますか?私の身に起きた不思議なお話を」
私は頷いた彼を見て、部屋の縁に腰を掛けた。
話そう。
そう、全てを。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「信じてもらえないかも知れませんが、今お話ししたのは事実です」
白鷺は唇を引き結び、険しい顔で私を見ていたが、小さく息をついてから梁が剥き出しになっている高い天井を見上げた。
「……話は分かりました。かなり現実離れはしてますが」
そう言われるのは仕方がない。
だって、自分でも信じられないもの。
「私自身が信じられないような体験でしたから、西山さんにしたら疑いたくなりますよね。でも事実なんです」
「では、背中を見ても?」
背中とは……ミカヅチ様に身体を押さえられて、焼け付くような痛みを覚えた時の……。
反射的にミカヅチ様の言葉が蘇る。
『白鷺に会ったら背中を見せろ。これと寸分たがわぬ剣を作らせて持ち帰れ』
背中を見せろだなんてよくも言ったわね、あの三流神様!!
バツイチだから別にいいだろ!とか思われてたら……悔しいっ!
再びミカヅチ様に怒りを覚えた私を、白鷺の声が呼び戻した。
話さなければならない。
今がその時なのだ。
「……聞いてくださいますか?私の身に起きた不思議なお話を」
私は頷いた彼を見て、部屋の縁に腰を掛けた。
話そう。
そう、全てを。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「信じてもらえないかも知れませんが、今お話ししたのは事実です」
白鷺は唇を引き結び、険しい顔で私を見ていたが、小さく息をついてから梁が剥き出しになっている高い天井を見上げた。
「……話は分かりました。かなり現実離れはしてますが」
そう言われるのは仕方がない。
だって、自分でも信じられないもの。
「私自身が信じられないような体験でしたから、西山さんにしたら疑いたくなりますよね。でも事実なんです」
「では、背中を見ても?」
背中とは……ミカヅチ様に身体を押さえられて、焼け付くような痛みを覚えた時の……。
反射的にミカヅチ様の言葉が蘇る。
『白鷺に会ったら背中を見せろ。これと寸分たがわぬ剣を作らせて持ち帰れ』
背中を見せろだなんてよくも言ったわね、あの三流神様!!
バツイチだから別にいいだろ!とか思われてたら……悔しいっ!
再びミカヅチ様に怒りを覚えた私を、白鷺の声が呼び戻した。