白鷺の剣~ハクロノツルギ~
「背中を見せてください」
……ここで嫌だとは言えない。
拒否したら、全て作り話だと思われかねない。
ああっ!
もう逃げられないし仕方ないっ!
「わ、分かりました!見せます!」
私は目を閉じると唇を噛みしめ、腕を交差させて服の裾を掴むと、一気にまくり上げた。
その時、
「おい!」
きゃああっ!
異様にデカイ声が響き、驚いた私は慌てて服を戻し、声のした方を見やった。
見ると出入り口に宗太郎が立っていた。
あー、ビックリしたあ!
それから見られたのがまるで知らない人間ではなかった事実にホッとする。
「宗太郎……あの、」
私の声に被せるようにして、宗太郎が尋ねた。
「柚菜、何してる」
何してるってその……背中を見せてるとか、服を脱いでましたとか、言葉にするといやらしい感じで誤解を招くような……。
かといって、『何でもないの』って言うのも絶対おかしいし。
考えあぐねて口ごもる私を見て、宗太郎はチッと舌打ちしながら荒々しく歩を進めた。
私の傍まで来た途端、宗太郎は私の腕を掴んで立たせたとおもうと、腰に腕を絡めて引き寄せた。
「きゃ!」
「うるせえ」
……ここで嫌だとは言えない。
拒否したら、全て作り話だと思われかねない。
ああっ!
もう逃げられないし仕方ないっ!
「わ、分かりました!見せます!」
私は目を閉じると唇を噛みしめ、腕を交差させて服の裾を掴むと、一気にまくり上げた。
その時、
「おい!」
きゃああっ!
異様にデカイ声が響き、驚いた私は慌てて服を戻し、声のした方を見やった。
見ると出入り口に宗太郎が立っていた。
あー、ビックリしたあ!
それから見られたのがまるで知らない人間ではなかった事実にホッとする。
「宗太郎……あの、」
私の声に被せるようにして、宗太郎が尋ねた。
「柚菜、何してる」
何してるってその……背中を見せてるとか、服を脱いでましたとか、言葉にするといやらしい感じで誤解を招くような……。
かといって、『何でもないの』って言うのも絶対おかしいし。
考えあぐねて口ごもる私を見て、宗太郎はチッと舌打ちしながら荒々しく歩を進めた。
私の傍まで来た途端、宗太郎は私の腕を掴んで立たせたとおもうと、腰に腕を絡めて引き寄せた。
「きゃ!」
「うるせえ」