白鷺の剣~ハクロノツルギ~
……明日宗太郎に聞いてみて、夜に仕事じゃないなら一緒に寝てもらおうかな。
いや、決して変な意味じゃない。
ただ、手が届く距離で並んで寝てほしいのだ。
以前の私なら赤の他人、しかも男と並んで寝るなんて不謹慎だと思っただろうけど、宗太郎や白鷺だから、そんな風には思わない。
むしろ、独りは絶対嫌だ。
白鷺の家は入り口から数メートルが全面土間で、私の太股の高さくらい上に床と畳に分かれている16畳程の部屋がある。
セキュリティも21世紀とは比べ物にならないし、ガチで怖い。
もうすぐ宗太郎がやってくるし、ダメ元で聞いてみよう。
私がそうおもいながら床に直並べしたお漬物の器を見ていると、
「だから今日は……少し出掛けて見ないか?」
「えっ?」
白鷺は私を見ることなく続けた。
「買い足しておきたいものがある」
「……うん。……ご馳走さまでした」
「よう!」
ザルに食べ終えた器を入れて立ち上がったところで、宗太郎の声が部屋に響いた。
「あ、宗太郎、おはよ!」
「柚菜、今日も可愛いな」
「宗太郎も相変わらずカッコイイよ」
「なら……俺と所帯を持つか」
「私でいいの?」
宗太郎との冗談の掛け合いは面白い。
幕末の人間とでも、こんな風な会話ができると言う事実が私をリラックスさせてくれるのだ。
いや、決して変な意味じゃない。
ただ、手が届く距離で並んで寝てほしいのだ。
以前の私なら赤の他人、しかも男と並んで寝るなんて不謹慎だと思っただろうけど、宗太郎や白鷺だから、そんな風には思わない。
むしろ、独りは絶対嫌だ。
白鷺の家は入り口から数メートルが全面土間で、私の太股の高さくらい上に床と畳に分かれている16畳程の部屋がある。
セキュリティも21世紀とは比べ物にならないし、ガチで怖い。
もうすぐ宗太郎がやってくるし、ダメ元で聞いてみよう。
私がそうおもいながら床に直並べしたお漬物の器を見ていると、
「だから今日は……少し出掛けて見ないか?」
「えっ?」
白鷺は私を見ることなく続けた。
「買い足しておきたいものがある」
「……うん。……ご馳走さまでした」
「よう!」
ザルに食べ終えた器を入れて立ち上がったところで、宗太郎の声が部屋に響いた。
「あ、宗太郎、おはよ!」
「柚菜、今日も可愛いな」
「宗太郎も相変わらずカッコイイよ」
「なら……俺と所帯を持つか」
「私でいいの?」
宗太郎との冗談の掛け合いは面白い。
幕末の人間とでも、こんな風な会話ができると言う事実が私をリラックスさせてくれるのだ。