白鷺の剣~ハクロノツルギ~
◇◇◇◇◇◇◇
「ふーん」
幕末に飛ばされてからの日々を詳しく話し終えた私を一瞥しながら、ミカヅチは腕を組むとバキバキと首を鳴らした。
そんなダルそうなミカヅチを私はジト眼で見上げた。
「なにその態度。大体ミカヅチのせいじゃん!」
私がそう言うと、ミカヅチはハハンと鼻で笑い、横を向いた。
「惚れたお前が悪い」
うっ!
ズキンと胸が疼いた。
「だって……」
「ああ!もう泣くなっ!」
刀部屋に私のすすり泣く声が響く。
「とにかく明日、お前は白鷺の剣を六道の神社へ奉納してこい。話はそれからだ」
私はズルズルと鼻をすすると頷いた。
それしかすることが出来なかったから。
◇◇◇◇◇◇◇
不思議な事に、あれだけの日数を幕末で過ごしていたのにも関わらず翌日とは、あのミカヅチと初めて出逢った日の翌日だった。
……厳密に言えば午前零時を回っていたから、同じ日だけど。
「ちょうどええわ。さっきな、グランドゴルフの練習の時にな、六さんと約束してきたんや。あの箱の剣を奉納するから柚菜もきい」
なんとグッドなタイミングなんだ。
「うん」
私は意気揚々と身支度を整えるとお祖父ちゃんと家を出て六道さんの神社へと向かった。
昼前だった。
「ふーん」
幕末に飛ばされてからの日々を詳しく話し終えた私を一瞥しながら、ミカヅチは腕を組むとバキバキと首を鳴らした。
そんなダルそうなミカヅチを私はジト眼で見上げた。
「なにその態度。大体ミカヅチのせいじゃん!」
私がそう言うと、ミカヅチはハハンと鼻で笑い、横を向いた。
「惚れたお前が悪い」
うっ!
ズキンと胸が疼いた。
「だって……」
「ああ!もう泣くなっ!」
刀部屋に私のすすり泣く声が響く。
「とにかく明日、お前は白鷺の剣を六道の神社へ奉納してこい。話はそれからだ」
私はズルズルと鼻をすすると頷いた。
それしかすることが出来なかったから。
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不思議な事に、あれだけの日数を幕末で過ごしていたのにも関わらず翌日とは、あのミカヅチと初めて出逢った日の翌日だった。
……厳密に言えば午前零時を回っていたから、同じ日だけど。
「ちょうどええわ。さっきな、グランドゴルフの練習の時にな、六さんと約束してきたんや。あの箱の剣を奉納するから柚菜もきい」
なんとグッドなタイミングなんだ。
「うん」
私は意気揚々と身支度を整えるとお祖父ちゃんと家を出て六道さんの神社へと向かった。
昼前だった。