そこにいた
看病
本当なら昨夜、先生の家を訪ねたかったけど、お母さんたちに止められて、今日、行くことになった。
お母さんにそろえてもらった物をたくさん抱えて、二駅電車を乗ってやってきた。
「はぁはぁはぁ。
重い。」
今は真冬だというのに、体はポカポカしてる。
この4階建てのマンションか。
若い先生たちが多く借りてるマンションって聞いてた。
こういう普通のマンションに住むんだ。
私は大きな荷物を足元に置いて、一階のエントランスで呼びだしボタンを押した。
ピンポーン
「・・・・・・はい。」
「あっ、あの。
綾子です。」
「あ、待っててね。
今開けるから。」
あぁ、断られなくて良かった。
マンションに行ってもいいか、武田先生が亮先生に電話してくれたのが良かった。