そこにいた

いざ!


それから二日後。






私の診断結果が出た。






心臓の痛みは、精神的なものから来るもので、心臓に病気は見つからなかった。






「意外とデリケート。」






そうボソッと隣にいる亮先生が呟いた。






「い、意外って!?」






「冗談、冗談!






とりあえず、これ。」







そういい持ってきた紙袋から大量のノート。






え?






「ここの先輩方から。」






置かれたノートに見覚えのある名前の書かれた付箋が貼られていた。






「これって・・・・・・。」






そういい、隣のナースステーションを見ると、皆が手を振っていた。





私は嬉しくて涙が出てきた。






深く頭を下げて、お礼を言った。






「今週には退院できるから。」







「ほんと?肺炎も?」







「このままなら、治るよ。






だから、予定通りの試験を受ければいいから。」






「やった!先生、ありがとう!」







良かった、本当に良かった。
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