そこにいた
その晩、亮先生からの電話が鳴った。
「もしもし?綾子?」
電話の声はいつもと違って、しかも耳元だから、ドキドキする。
「もしもし、先生?」
「どうだった?試験。」
「う~ん、何とも言えないけど、終わった後にね、あかねと答え合わせしたら、ほとんど一緒だった!」
「ということは、一緒に受かるか、それとも一緒に・・・・・・。」
「もぉ!いじわる!」
そういいながらも、先生は私を笑わせようとしてくれている。
「ハハ、冗談。
ところでさ、結果の出る前にどこか遊びに行かない?」
えぇ!?デート!
「前に行こうって言ったけど、お互い忙しくて行けなかったでしょ?」
「うん!行きたい行きたい!」
「分かった。じゃあ、日にちと時間はまた連絡するな。
どこか行きたいところある?」
「う~ん、先生と行けるならどこでも。」
「じゃあ、勝手に決めるぞ。」
「お願いしまぁす。」
そういって、電話を切った。
ヤッタヤッタヤッタ!
先生とデート!