君とベッドで秘密事。
颯真
「お前、女できた?」
「…っぶは!」
「汚ねえよ!」
昼休み、慎(シン)に誘われ仕事場の近くのラーメン屋に来た。「図星か」とニヤニヤと悪い笑みを浮かべる慎。
「そんなんじゃねえよ」
そう言いながら、溢した水を拭く俺に慎はまるで新しい玩具を見つけた子供のように楽しくて仕方ないというような表情をする。
「スマホでワッフルなんて洒落たもんのページなんて見やがって。お前、甘いもん食わねえだろ」
スマートフォンの電源を切りポケットに入れる。ラーメンを注文し暇があったので、次にレナが家に来たときはワッフルでも作ろうかとレシピを調べていたらこれだ。
「で?」
「…………で?」
「どんな子なんだよ、可愛いのか?」
俺に女がいることは前提なのか。
けど、慎が言う"女"というのは"彼女"を指しているのは明白で。レナは、俺の彼女ではないから何といえば良いのか。
彼女ではないのなら何なんだと自分に問いかける。友達…知り合い…セフレ…どれも違う。
「………俺ってヘタレなのかも」
「はあ?」
慎が意味が分からないというように眉を寄せた。