君とベッドで秘密事。
「人間らしくて良いよ」
「なんだよそれ」
慎を見れば、既にラーメンは食べ終わっていて俺を見ながら嬉しそうに笑っていた。
「お前が告白してフラれたらとか、今の関係が変わっちゃったらどうしようとか。そんな風に悩んでいるのも、彼女を手放したくないって思っているのもすげえ良い」
「うっせえよ」
「はは」
否定が出来なかった。だって、慎の言っていることは合っているから。レナに会えないだけで気持ちが落ちたり、レナの笑顔を見るだけで嬉しくなったり。
恋する乙女なんて言葉があるけれど。もうそれを馬鹿にすることなんて出来ない。今の俺は、確実に恋をしている。高校時代の俺からは考えられない。
「さっさと告白して潔くフラれてこい」
「フラれる以外の選択肢はないわけ?」
「ねえな」