君とベッドで秘密事。
「お兄ちゃんには、もうこれ以上迷惑をかけられないよ」
私がそう言うと千里は、悲しそうな表情をした。千里には、弟がいる。自分と私の兄とを重ね合わせているのかもしれない。
「お兄さんは、そうは思わないんじゃないかな」
今までパフェを美味しそうに食べていたのに、急に口を付けなくなった。私が急に重い話をしたかもしれない。
「…そうかもね」
でも、もう本当良いんだ。私は、もう十分だから。お兄ちゃんには、自分のために生きてほしい。
この話は終わりにしたくて、わざとらしく話題を変えた。千里もそれが分かったのか何も言わなかった。
ただ一言、「ちゃんと話し合うんだよ」と私の目を見て言った。