君とベッドで秘密事。
兄妹のこと
「とりあえず、飲みなって」
「そう、とりあえず飲みなよ」
「レナが言うなよ…」
俺の言葉に「確かに」と言いながら大爆笑するレナ。いや、笑い事じゃないんだが。
「緊張しないで、レナをふらふらさせていた俺が悪いんだし。今日は単純に会いたかっただけ」
爽やかな笑顔でグラスに酒を注いでくれるのはレナの兄、レオさん。ここはホストクラブのVIPルーム。そう、彼女の兄との初対面を果たした。
ホストとして働くレオさんは言わずもがなイケメンでどこか冷たい印象を持ちながらも、ふとした瞬間に見せる笑顔に男の俺でも頬を染めてしまいそうだ。
「来てくれて良かったよ。レナが迷惑掛けてたみたいだからずっと挨拶したかったんだ」
「むしろ、こちらからきちんと挨拶するべきでした。すみません」