鈍感な君へ
その苦しそうな表情は見てるこっちが
辛くなる…






「…ばあちゃん―…」





突然晴樹が呟いた






「ん?」




小さなその声を聞き逃すまいと
あたしは一歩晴樹に一歩近づく





「…過労だって」







おばあちゃんを苦しそうに見つめながら
弱弱しく言う春樹





「…」






「俺のために、毎日朝から晩まで働いてくれてるんだけど…」







「…うん、」






「…最近全然寝てないな、って思ってたんだけど」






「…ん」






「倒れるまで頑張ってくれてるって、思わなくて」
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