鈍感な君へ
彩奈を家に送って
俺は急いでばあちゃんの

荷物をまとめた



彩奈に…
これ以上見られたくなかった

こんな自分、弱い自分






服とばあちゃんの身の回りの
物とか何でも良いから
近くにあったものを、
とにかく鞄につめて家を出た





あまり病院には戻りたくないけど
ばあちゃんを一人に
したくないから、早足で向かった






――コンコン



一応病室のドアを叩き入る




「ばあちゃん」





中に入ると優しい笑顔で迎えてくれた






「遅かったね、晴樹」





「ごめん」




俺はパイプ椅子に座った




そして2人で他愛もない話をたくさんした

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