鈍感な君へ
「そっかあ…。寂しいけどいいよ」



正直寂しかったけど泉が幸せそうなので良かった



「ありがとうっ」


「あたりまえでしょ」



顔を見合わせて笑いあった



「…泉」



教室のドアから彰が顔を出した



「彰っ、今行く」



泉は慌てて立ち上がった



「じゃあごめんね。ばいばいっ」



「うん。ばいばい」



あたしが言うと泉は彰のほうに走っていった



ポツンと1人残された教室


1人で帰るか…



下駄箱に行くと生徒はほとんど居なかった



こんなにすいてるとこ見るの初めてかも





そんな事を思いながら靴を履き替え、校門に向かって歩き出す




校門に近づくにつれ見えてきた、裕士らしき人の頭




裕士かな?誰か待ってるのかな…







近づいてみると、やっぱり裕士だ



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