鈍感な君へ
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  夢を見た


『晴樹』
 


それはとても優しく温かい夢だった




目が覚めると頬は涙に濡れていた




だけど、心は何故か眠りに着く前より


スッキリとしていた





どんな夢だったかは思い出せないけど




きっと俺の名前を呼んだのは、



あの優しい声はばあちゃんの声だ





そして決めた。


俺はばあちゃんの傍から離れないよ


我が儘だろうが、迷惑だろうが




――関係ない




もう、これ以上大切な人を



失いたくなかった





だから、傍にいてもらうんじゃなくて




俺が傍にいる


そう決めたんだ
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