鈍感な君へ
――…自分の母親と重なる



だから…、俺お前と付き合うとか、まじない」




どっか行けよ…





思い出したくもない母親の顔が

頭にちらつく






「酷ぉ~いっ、いいじゃん彼女おらんのでしょ?」




何なんだよ…


いったい何がしてぇーんだよっ






「…関係ないだろ?うぜぇーんだけど。どっか行って」





俺は軽く由紀を睨んだ




早く消えてほしかった


でなければ何をしてしまうか自分でも分からない





「何か機嫌悪い。いこっ?」



さすがに一瞬おびえた目をして
2人はどっかに消えた




俺はそのまま顔をまた机に伏せた





もう、忘れたい…


母親のことなんてとっくの昔に吹っ切れた
と思っていた



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