鈍感な君へ
――…ガチャッ



「ただいまー」




玄関のドアの音と父親の声で目が覚めた




時計を見ると10時だった




「やっばー。寝すぎた…」





あたしは下に降りてお父さんの分のご飯を作ることにした



自分も食べてないけど、何だかめんどくさい





「おかえり」




リビングに入るとクーラーで涼んでる父がいた




「おう。母さんまた旅行か?」




「うん。急に、ご飯つくろっか?」




「そっか。ご飯食べてきたからいい。ビールだけ貰えるか?」




ご飯食べてきたんだ…




「分かったよ」



冷蔵庫からビールを取り出しお酌する



「ありがとう」




久しぶりにこんなにお父さんと話した気がする


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