鈍感な君へ
「ごめんなさい…」





あたしは晴樹にその時のことを説明した






「そうだったんかぁ…。」





「ごめんね、大事なものだよね?勝手に持ち出しちゃって」





「いいよ。別に、そんな物あることすら気付かなかったし」





ニッて笑ってくれた彼





「え…でも…」




「いいって。座れよ」





「うん。ありがとう」





意外にもあっさり許してくれた晴樹





あたしは言われたとおりに座った





「この写真さ、俺の……」






そうしてゆっくり話してくれたのは




――…幼い頃の晴樹の記憶
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