鈍感な君へ
「彩奈!おっはよ。今日も暑いねぇ」



「おはよお、泉【イヅミ】」



声をかけてきたのは親友の泉だった


明るい茶色の髪をふんわり巻いていて、目がパッチリしててすっごく可愛い


「今日も一緒に登校?」


「うん。もちろん」


「よかったねぇ~」


肘で小突いてくる泉


そう、泉にはあたしの想いは伝えてある


「別にぃ」


「照れちゃって」


「そんなことないもん!…あっ、そいやあまた皆で飲むって。来る?」


「もち!行く行くっ」


「だよね。多分いつもどおり3人でいいんだよね?あと1人どうする?」


「んーっ。どうしよっかぁ。由紀【ユキ】とかでいいんじゃない?」


由紀はただの友達


見た目可愛いけど軽い由紀はあまり好きになれない


「だねぇ。そうするかぁ」


「ちょっと、とかって何よぉ?」


今の話を聞いていたのか由紀が顔を出した


「おっ!おはよ、由紀」


何もなかったように挨拶する泉


「おはよっ」


あたしもなんとなく挨拶


「何誤魔化してんの?てか何?」


「飲むけど、来るっしょ?」


前もこの3人のメンバーだった

「ざんねーんっ。うちぃ彼氏できたあ」


そう言ってピースする由紀


「はあ?まじで?」


「うそーっ?」


何かさき越されてショックかも…


「まじだよー、いいでしょ。海が出逢いだよ…。束縛とか酷くて困るけど…」


「そっかぁ、よかったね。てかどうする?あと1人」


泉は由紀に冷たく言い話を戻した

「ちょお、何?その反応?」


そんな由紀を無視して話を進める


「まぁ2人でいいかぁ」


「だねぇ。2人にするかあ」


泉と2人なら、晴樹とられる心配ないし…






< 3 / 150 >

この作品をシェア

pagetop